2009年12月26日土曜日

ディマさん最後の授業(2009/12/26)

 
今日が、ディマさんの最後の授業でした・・・

結局、1年では半分位の完成でしょうか・・・?
【終わった部分】
・ブロック
・横板
・スクロール
・ネックの接着
・表板/裏板
・f字孔

【これからやるところ】
・指板のベースとなる部分
・指板の黒檀の曲げ/貼り付け
・ネックの釘打ち
・テールピース
・バスバー
・駒
・魂柱
・ペグ
・エンドピン
・ニス

もしかしたら、こっちの方が多いかも・・・?


年末の状態が、これです。
裏板に木釘を打ってみました。


最後の授業でしたので、ワインを1本差し上げて、ハグして別れました・・・
ディマさん、長い間ありがとうございました。m(._.)m


 

2009年12月19日土曜日

f字孔(2009/12/19)

 
今年の授業も残すところ後2回になってしまいました・・・
が、全然終わりそうもない状況です。

家で仕上げようと思ってはいたのですが、ここへきてなんやかんや忙しく進んでいません。

ひたすら、表板の仕上げをしています。
f字孔を鋸で切りぬき、ナイフで整形していきます。

丸い穴の部分をナイフで削っていたら、鑢の方が良いとの指導が入りました。
確かに、ナイフだと木目の部分でどうしても木が欠けてしまいます。
要するに臨機応変に対応するのが吉、ということです。


【今日の見学】
自分の製作は進んでいないのですが、同じクラスの学生さんが平日も製作を進められるので、すごい勢いで作っています。
人の製作を見て、自分の製作に活かす為に、いろいろ聞いてみることに・・・

(1)ネックの木取り
 こんな風にします。
 指板の下の部分の材料です。
 木目がネックと並行、或いは、少しボディに向かって下向きになるようにします。
 理由は、修理などで後で外すときに、部品が割れないようにしてあげます。
 黒檀の部分は・・・その時考えるのでしょうね。

(2)黒檀の曲げ
 バロックバイオリンでは、指板がいくつかの部品で構成されています。
 メープルとスプルースで骨格を作ったものに、黒檀の薄板を貼り付けられています。
 骨格部分は削って丸みを出すのですが、黒檀の板は曲げて作ります。
 しかし、黒檀は固いので力を加えて曲げると、バキバキ割れてしまうのです・・・・

 で、どうするかというと・・・
 火で炙ります。
 耐熱煉瓦の上に濡れた雑巾を敷いて、その上で炙っています。
 炙る際には、湿らせてあげるのを忘れずに・・・
  

2009年12月5日土曜日

師走になっちゃった(2009/12/5)

 
早いもので、あっという間に12月になってしまいました。

2台目として作っている、バロックバイオリンですが、当初は1年間で作るつもりでいたが、ちょっと無理そうな状況です。

本日は、やっとf字孔をあけました。
とは言っても、片方だけで、さらに鋸で切っただけですが・・・

【f字孔開ける時のポイント】
(A) ドリルの穴は、ネック側だけでOK
(B) 鋸は、外側から切っていく

【今日の教訓】
f字孔は外側から切り始めないと、板がしなって割れる恐れがある・・・
これは板の厚みや幅の問題で、内側から始めると、恐ろしくて最後まで切る自身がありません。


前回は知らない間にf字孔のマーキングがされていたので、今回は位置決めを聞きました。
(1) 駒の位置決め
 表板の端から、だいたい191mm程度の所にします。
 これは、弦長から計算するだけです。
 弦長はあくまでも、駒の上側なので、足元は計算するしかありません・・・
(2) 上側の穴位置決め
 穴と穴の幅を40mmにします。
 これも、比率らしいですが、面倒なので数値で覚えてしまおうかと・・・
(3) 下側の穴位置決め
 これも、比率があるらしいのですが・・・
 カッコ悪くなるそうなので、見た目で決めます。
 本当は、C部分の下側を線で結んだ所に、穴の上側が一致するようにすると綺麗だそうです。
 今回使ったテンプレートは、サイズが違ったので、そこまで届きませんでした。
 と、いうことで見た目です。
 板の端から、10mm程度の所が綺麗なそうです。
 このとき、左右のバランスは、板の端からの距離でとらないと、曲がっているのが目立つそうです。



【今日の座学?】
表板と裏板のバランスです。
何のバランスかというと、固さです。
表板と裏板の固さは、同じ、か、若干表板が硬い方が良く鳴るそうです。
1台目の時は・・・・よく判りません。

今の状態は、裏板が硬い状況なので、もっと削って柔らかくしなくてはならなさそうです・・・
どこを削るかというと・・・淵の部分ですね。
他にも、妙に厚い部分があるようなので、そこも削りますが・・・


【今日の座学(質問)】
ネックの設計図を書いてみて、どう考えても、バランスが悪いスクロールの高さについて質問をしてみました。
弦長に対して1/3で作ると、どうしてもおかしくなるので、大体で50mmにしてみたと話てみたら、5/32だとのことでした・・・
数値的には、49mm~51mm位になるそうです。




【完成までの道のり】
道のりはまだまだです・・・
ディマさんの授業が終わってしまうのですが、その後はこのまま仕上げつつ、行き詰ったらビオラを作ることにしています。
残作業は・・・
・f字孔
・バスバー
・裏板仕上げ
・ネックの釘打ち
・表板と裏板の貼り付け
・ネックと指板作成
・テールピース作成
・魂柱
・駒作り(板から削り出しです)
・ペグ仕上げ
・サドル、ナット、エンドピン
・ニス塗り
いやぁ、3か月はかかるなぁ・・・



【おまけ】
嫁の実家に晩御飯を食べにいきました。
嫁の姉夫婦も来て、義姉が最近習い出したバイオリンを持ってきていました。
ヤマハの新作だったのですが、(型番は忘れた・・・)以外とバランス良くできていて、感心してしまいました。
ちょこっと弾いて遊んだのですが、結構鳴るんですよ~
義兄が、「キンキンしていない?」と聞いてきたのが最初は良く判らなかったのですが、高音が出るのではなく、低音が出にくい感じでした。
相対的には、そうゆうことに成るよなと、一人で納得していましたが、その後は飲んだくれていたので話したのかどうか、全く覚えがありません・・・

うぅん、困ったものだ
 

2009年11月23日月曜日

光と影と穴・・・そして、失敗も・・・(2009/11/23)

 
3連休は嬉しいのですが、授業がありません。
そして、ディマさんの授業は今年いっぱいでおしまいです・・・(T.T)

と、いうことで次回の授業はf字孔から始められるようにと意気込んで自宅作業です。

まずは、表板の表側を仕上げます。
作業場にしている部屋には、雨戸も遮光カーテンもありませんので、日が暮れてから作業します。
光と影による確認です。
f字孔があく予定の部分は若干甘い部分もありますが、どうせ削るのでイメージができるレベルまでとして、他の部分を中心に仕上げました。

そこまでできたら、表板の裏側です。
が、板を固定する道具が出来上がっていません・・・(アーチを受ける凹みがないままです)

嘆いていてもどうしようもないので、道具を削ります!
削って、削って、削って・・・表板をあててみて、削っての繰り返し・・・
親指の皮が少し剥けましたが、何とか使える状態になりました。

やっと、表板の裏側を削ります。
最初は、まっ平らです。
前回は、ブロックが当たる部分を残すのを忘れましたので、基本に忠実に進めます。
基本はというと、線をひくだけです。
今回は、ブロック部分も忘れずに、線がひけました!

ここからは、ひたすら削ります。
まずは、鑿でガシガシと・・・・
そろそろかな?っと思い厚みを測ってみたところ・・・削り過ぎている!!!
しかも、真ん中の魂柱が立つ付近・・・
2mmしかありません・・・
削ってしまったものは、もう元には戻らないので、傷を深めないように印をつけて他の部分を進めます。

多分、パッチをあてることになるのだと思いますが、次の授業の時に相談するしかありません。
(でも、まぁ、2mmのまま進めるのは無理だろうなぁ・・・・)

パッチをあてたら、膠が乾くまで指板やテールピースか、それとも釘打ちか・・・?、等と考えながら進みました。
形が整ってきても、凹んだ所は目立ちます。
(うぅん、如何ともし難い・・・)

この表板は、逆目になる部分がいくつかあるので、削り難く、右にむけたり左に向けたりしながら進めていきますが、鉋だけだと厚み出しの印(穴)が良く見えなくなってきます。
3mm位になってきたところで、スクレパーでならしてから、印をつけなおします。
恐らく、2.8mm位の厚みの穴が空いたところです。
ここからは、光と影で形を見ながら、この穴がなくなるまで削っていきます。

2009年11月14日土曜日

まだまだ表板・・・(2009/11/14)

今回も表板です・・・

授業の間隔があったので、宿題で進めています・・・

が、またまたボディのサイズを確認し忘れたので、アーチの高さを決めきれませんでした・・・
早速、登校してからボディサイズを確認したら、やはり30mmでした。

ボディが、31mmだったらどうしよう?と思って、途中までで止めていたのですが、良く考えたら17mmより大きくなることはないので、そこまで削ってしまって構わなかったのだと学校に行ってから気づきました。
最近は創造性のない仕事ばかりなので、頭が弱ってきています・・・

今週は職場で慣れない仕事が多かったので、さすがに疲れがたまっていたらしく、遅刻してしまいました・・・
登校中に何をするかを考えていたので、学校についてからはガシガシと作業を進めます。
(いつもは、ボーっとしたまま電車に乗っています・・・)

予定通り表板は削ったのですが、教室が明るかったため「光と影」による確認が上手く出来ませんでした。
帰宅後、暗い部屋で作業灯で確認してみると、まだ、なんとなくカーブがスムーズではありません。

微妙な部分だけでしたので、スクレパーで仕上げていきます。
 

 

2009年10月31日土曜日

表板・表板・表板(1009/10/31)

 
表板の荒削りが続いています・・・

3週間振りの授業でした。
前回は、表板のアウトラインを切り出した所までで・・・
暫く、間があいたので、宿題(?)として自宅で進めてきました。

縁から、2.5mm位のところに目印の線をひき、その内側を厚さが2.5mmくらいになるような溝を掘ってきました。
そこまでできたら、表板のアーチをイメージしながら、ひたすら削ります。

削りだしたところで、高さをどうするか・・・・?
これも、弦の長さを基に決めてゆきます。

まず初めに、ボディの高さを決めます。
弦長を328mmにしたので、倍数掛けして・・・61.5mmを予定します。
裏板のアーチを測ったら、15.5mmでした。
横板が確か30mmだったので、残りは16mmです。
(ボディを学校に置きっぱなしだったので、ちゃんと測れていません・・・)

この時点で、表板は20mm近くあります・・・
うぅん、先は長い・・・
 

2009年10月20日火曜日

ちょっとした修理(2009/10/18)


実家にあったバイオリン(今は嫁さんが練習用として使っている)の弦が切れたので、交換をしました。

弦は先週切れたのですが、丁度良い持ち合わせがなく、放置していました。
バロックの製作に疲れ、散歩がてら楽器屋さんへ。

手持ちの弦は、以前に買った物ばかりで、当時の値段が書いてあります。
一式買おうかと思ってましたが、思わず一本だけにしていました。

二台分買うと二万円を超えます。
(セール中で良かった〜)


愚痴はさておき、切れたA線を付けようとしたら・・・

(1) テールピースに通らない
ボールエンドがテールピースの穴を通りません。
何で?って感じでしたが、直すのも面倒なので裏側から通すことにしました。

多分、他の弦も一緒でしょう。
いっそのこと、テールピースを丸々変えた方が楽かもしれません・・・

(2) ペグに弦が通せない
ペグの穴が、ネックに隠れてしまい、弦が通せません。
よく見ると、今まで弦が刺さっていた穴の他にもうひとつ穴が空いています。

ペグを抜いて見ると、ネック側の仕上げも適当な感じです。
どうやらこの楽器は、使ってるうちにペグが減るようです。

ペグ穴を埋めてやり直そうかとの考えが一瞬頭をよぎりましたが、ネックの材質もよくわからない楽器なので、無難な方法を取ることにします。

ペグコンポジションを塗ったくり、現状維持です。
とは言っても、弦が通せないので穴を増やします。

結局、A線用のペグには、三つの穴が空きました。



後で、今まで弦の交換をどうしていたか聞いたのですが、普通にしていたと・・・
絶対に嘘だと思います。



テールピースとペグの調整をしておかなくては・・・


2009年10月3日土曜日

表板の荒削り(2009/10/3)

裏板地獄から脱しましたが、今度は表板地獄です・・・

地獄というほどでもないのですが、単に時間がかかるだけです。

アウトラインが終わったので、おおまかに形を作っていきます。

少々自宅で仕上げてきました・・・
(終わらないので・・・)

おおまかに、形ができたら、縁の部分を平にしてゆきます。
今日はそこまでは進まなかったので、持ち帰ってやることにします。

平らにする部分の幅ですが、裏板とは違って「C字部分は狭く」します。
表板は、裏板とくらべてもさっとしたカーブにするので、あまり平な部分の幅をかせいでしまうと起伏が激しくなりすぎてしまいます。
平な部分の幅はというと、全体が親指位、C字部分が小指位です。



【今日の座学】

設計のお話の続きでしたが、横板の長さについてです。

こんな風に、各部分についても、弦長に基づいた比率で長さを決めていきます。


でも、最後の最後は、バランスを見て微妙に調整するらしいでした・・・


 

2009年9月26日土曜日

表板(2009/9/26)

やっと表板です。
と、思っていたら、その前に一行程。

ネックの加工です。

表側は、横板よりネックが飛び出ています。
当然、そのままでは表板がつきません。

表板を削るのか?とおもっていたら、ネックも削ります。
高さは、横板にあわせて真直ぐ!
幅は、2mmちょっと。

要するに、表板の横板から飛び出る部分の寸法です。


これができたら、今度は表板の縁を削ります。
真直ぐ!です。

(1)真直ぐの手始めに、真ん中を作ります。

表板のエンドピンに来る側をみて、接ぎの合わせ目に印をつけておきます。
これが、バイオリンの真ん中にくるように仕上げていきます。


(2)バイオリン側の真ん中は・・・できていますね。
横板を継いだ時の合わせ目が、真ん中になります。

今回、ずれて接合したので、真ん中に印をつけておきます。

(3)確認。
表板を削っては、本体を合わせてみて、真ん中同士が一致するまで調整します。



これができたら、アウトラインを書いて、切り出します。
切り出しました!(早!)



【今日の座学】

今回もまた、寸法についてです。
今日の疑問としては、何故15で割るのか?何故1なのか?というところでしたが、なかなか良い質問だったようです。


答えは・・・ありません・・・

2009年9月19日土曜日

裏板(2009/9/19)

 
随分長いことやっていた裏板もひと段落しつつあります・・・

形としてはだいたい整ってきたので、厚みの調整をしていきます。
一番厚い所で、5mm程度。(真ん中あたり)
薄い所では、2.4~2.5mm程度。

できあがったら、叩いてみて変な倍音や雑音が混じっていないか確認します。
(混じっていたら・・・どうするのかな?)

注意する点としては、真ん中は薄くしすぎないこと。
滑らかに厚さがかわるようにすること。

こんなもんですかね?



 

2009年9月5日土曜日

昔・昔・あるところに・・・(2009/9/5)

 
裏板は続いています・・・・
でも、写真は撮っていません・・・


【今日の座学】

天道説です!

バロック時代というと、ガリレオ・ガリレイの地動説が認められるよりもっと前です。
従って、この時代は天動説が一般的でした。

天道説が重要なのではなくて、何を基準に物を考えていたかというだけなので、地動説だろうが天動説だろうが、実は今回のお話にはあまり関係がありません。
天道説時代の考え方を、地動説に置き換えることもできると思いますが、面倒なのでしないだけです・・・

当時の基準はというと、音楽専用に何かがあったわけではないので、星になっています。
(まぁ何でもよいのでしょうが・・・)
かいつまむと、1オクターブが基本ですよというお話です。
月を含めて、8つになっています。
天国と地球は表裏なんですね・・・・

NeptuneやUranusが居ないのは・・・恐らく、見えなかったのでしょう・・・




 

2009年8月15日土曜日

長さと裏板(2009/8/15)

裏板が未だ終わりません・・・・

外側はやっとこさ仕上がりました。

外側が終わったら、今度は内側です。
まずは、適当に削っていきます!
これが終わったら、厚みを調整しながら、進めていきます。



【今日の座学】
弦長に対して、音の比率からどんな長さになるかというお話です。
バスバーと指板の長さの関係ですね。
実際どのサイズを選ぶのかというのは・・・ちゃんと考えましょう。
(どの音域を楽器のどの部分で出すかということですね)



 

2009年8月8日土曜日

光と影(2009/8/8)

バイオリンのあの緩やかなカーブはどうやって作るのでしょうか・・・?


答えは、適当に作ります。






カーブの形を模った、ガイドやテンプレート類はあることはあるのですが、あくまでも参考程度にしか使いません。

では、どうやってカーブを測っていくかというと・・・
目です。

光をあてて、影の具合でみてゆきます。



まぁ、これだけなんですがね。


 

2009年8月1日土曜日

ストラディバリのネックの長さと裏板(2009/8/1)

まだまだ、裏板を削っています・・・・

ザクザクとやっているだけなので、写真はありません・・・
はい、頑張ってます。
ただそれだけです。


【今日の座学】

今回は、ネックの長さについてのお話でした。
(あまり、説明し易いテーマではなかったので、ネックにしました)

弦の長さと、バイオリンのサイズ、ネックの長さのお話だったのですが、一言で言うと、ネックの長さはまちまちだということです。

ネックの長さというのは、演奏のスタイルによっても変わってきます。
その時代(曲)にあったネックの長さがあるだけで、ネックの寸法が重要ではないということでした。
一番、重要なのは弦の長さであって、ネックの寸法にこだわり過ぎるのは良くないというお話です。

ちなみに、ストラディバリウスでも何種類かのネックサイズがあります。

2009年7月25日土曜日

音と比率、そして裏板(2009/7/25)

今回の座学は、音についてです。


えぇと・・・
説明が面倒なので思いっきり割愛します。

要するに、弦の長さに対する音の位置(?っていったらいいのかな)でした。
同じ度数でも、比率が2種類あるのは、長調・短調の違いです。



【今日の裏板】

今回は、写真はありません・・・・
でも、一所懸命削っています・・・

2009年7月18日土曜日

ガット弦の種類と裏板の続き・・・(2009/7/18)

今日は、ガット弦の種類を教わりました。

モダン用のガット弦に何か巻いてある弦は使った事がありますが、無垢(?)のものは見るのも・触るのも初めてです。

ガット弦というと、筒に入っているイメージがありますが、モダン弦と同じように袋に入っています。
E線でガットがあるのには、少々驚きました。

袋を見ていると、何やら見慣れない文字が書き込まれています。
HTとかHRとか書いてあります。

何だこれ?と思っていたら、座学が始まりました。


【ガット弦の種類】

ガット弦には、LT、HT、HRというのがあるそうです。
(LTは見れなかったので・・・・多分あるのでしょう)


【LT】
LTというのは、Low Twistの略だそうです。
比較的、ゆるく巻いてあります。
ゆるく巻いてあるので、表面はあまり凸凹していないのですが、伸び易いそうです。

【HT】
HTというのは、High Twistの略だそうです。
きつく巻いてあります。
きつく巻いてあるので、固く・凸凹だそうです。

【HR】
HRは・・・Half Rectifiedの略だそうで・・・
これは、巻きとは関係ありません。
巻き自体はきついのですが、凸凹部分を削って滑らかにしたものです。
しかし、あまり削りすぎると、材料自体が穴ぼこだらけで強度がなくなるので、適当なところで終わらせたものだそうです。

※イメージがどうやってもアップロードできないので、言葉だけで・・・





【今日の裏板】

だんだん、ついで仕事みたいになってきていますが・・・実は、裏板の方が時間も体力も割いています。

溝が掘れたので、全体を整えていきます。

2009年7月11日土曜日

釘のテストと裏板の続き・・・(2009/7/11)

ネック釘のテストをしました。

目的は、良い具合に曲がるかどうか?です。



結果はというと・・・
ナイスな具合です。

この釘は最初から曲がっていたのではなく、真直ぐなんです。
それを叩き込む時に、うまく曲がるかどうかをテストしていたのですね~



どうして、曲がるかというと・・・
こんな感じに、真直ぐな穴と、斜めの穴と二つあけるのです。

真直ぐな部分は、釘の根元に合わせて、3mm位の太さ。
斜めの部分は、ガイドとして使うだけなので、1.5mm位の太さ。
中間は、適当で・・・
テストで使った木は、実験結果として保管します。
釘も当然ながら、真直ぐに戻して、次の出番を待ちます。









【今日の裏板】

裏板は続くよ~♪ ど~こま~で~も~♪
といった感じで、未だやっています。
しかも外側です。

ざっくりと(2.0~2.6mm)くらいの所に線をひいてから、その内側を丸鑿で削っていきます。


一周できたら、次は全体を揃えていきます。

2009年7月4日土曜日

裏板の続きとバイオリンのデザイン(2009/7/4)

今日もまた、力仕事です・・・


先週は外周をやったので、今週は裏板の表側(ってどっちだ?)を作っていきます。

使う道具が、鑿から鉋に変わりました・・・

だいたいできてきたら、外側を15mmくらいフラットにしていきます。
15mmというと、だいたい親指の幅くらいでしょうか?

この時、板の厚さは4mmです。
(とがった部分は5mm)




【本日の座学】

今回は、スクロールの大きさについてと、ボディの大きさについてでした。
いずれも、弦の長さを基準として、大きさが決まるというお話です。


これを基に、設計図を作りましょう!

2009年6月27日土曜日

力仕事(2009/6/27)

バイオリンの形に切り出した裏板を削っていきます。

これから暫くの間は、力仕事です。

まずは、鑿をつかって、ざっくりと削っていきます。
この時、端の部分は、6mm~7mm位を目指して削ります。
とは言っても、何も目安がないと判らないので、適当に鉛筆で外周をなぞって目安とします。


そこまでできたら、ボディの形に沿って外周を削ります。

これは、一旦、荒削りした後行います。
何故かって?

単純に、板が厚いと大変だからです。
(効率的に仕事をしましょう!)


鉋やナイフを使って、鉛筆の線に沿って削っていきます。

その時に、この方向でバイスを使うのはやめましょう。


材料が滑って、手を切ります。


研いだ直後のナイフで、手のひらを刺しました・・・


結局、2週間位なんだかんだいって痛かった・・・・

2009年6月20日土曜日

裏板のアウトライン(2009/6/20)

ネックとボディがくっついたので、裏板・表板に進みます。


前回、ただ、膠でくっつけただけですが、ちゃんととまっていました。
(この工程では、圧着ができないのでそっとしておくしかありません・・・)


今日は、裏板からです・・・


まずは、いつものように、裏板にボディをのっけて固定します。
後は、ワッシャーをつかって、2mmくらいの隙間をあけて、ボディの周りをなぞっていきます。


そこまで、できたら、C字の周りを手でデザインしなおしておしまいです。
(前回、小さくしすぎてしまったので、ちゃんとサイズを測るようにとのおしかりが・・・)

幅が、約7mmほどです。


この後、鋸で切りだしてからは暫く荒削りです。
バンドソーかな?と思っていたら、やっぱい鋸でした・・・ふぅ・・・

2009年6月13日土曜日

バロックバイオリンのネック接合(2009/6/13)

バロックバイオリンのネックの接合をします。

横板ができて、ネックはスクロールとペグボックスがでできた段階で、もう接合してしまいます。
モダンバイオリンの場合は、表板・裏板がついた後ですが、いきなりつけてしまいます。


とは、いっても、今回は膠でくっつけるだけです。
※最終的には、釘を打つのですが、それはずっと後のお話です・・・


バロックバイオリンの場合は、ネックを差し込む切り込みはありません。
ネックと横板がただくっついているだけです。

従って、ネックとボディの合わせ面が密着していないといけません。
さらに、ネックはボディに対して真直ぐである必要もあります。
(まぁ、あたりまえといえばそれだけなんですけれどね・・・)



と、いうことで、「ぴったり」&「まっすぐ」です。

(1)ボディにチョークを塗って、ネックとあわせます
(2)ネック側であたりの強い部分(チョークがついた部分)を削ります
(3)真直ぐなものをあててみて、ボディに対して真直ぐかどうか確認します







ただ、これだけです。
できるまで、延々と繰り返すだけです。

ほーら簡単でしょう?



ちゃんとできたら、膠を塗って、ボディを乗せるだけです。
後は、触らないようにして乾くのを待ちます。

2009年5月11日月曜日

展示会に出します

来る、5月30日(土)〜31日(日)に展示会に出品する事になりました。

【名称】日本バイオリン製作研究会 第7回作品展示会2009
【会場】自由学園 明日館講堂
【日時】5月30日(土) 〜31日(日) 10:00〜18:00

入場無料です。
展示してある楽器は自由に弾けるそうです。

他にも、バイオリン40台、ビオラ4台、チェロ6台が展示されてます。

30日は、製作の授業があるので、多分いません。
31日は、なるべくいるようにします。

31日の13:00〜13:30の間に、星野美葉さんによるミニコンサートがあります。


主催:日本バイオリン製作研究会
http://www.vsj-japan.com/

自由学園 明日館講堂
東京都豊島区西池袋2丁目31−3


2009年4月26日日曜日

膠用ポットの代用品



膠用ポットの代用品で、丁度良いものをみつけました。

IHコンロです。




電気屋さんを覗いた時に、温泉卵器や、熱燗器があれば代用できそうだと考えていたので、調理器具売り場に行ったのです。
目当てのものはなかったのですが、小型のIHコンロがいくつかあり、よく見ると60℃からの設定ができるではないですか。
これを見たとき、膠の温度は60℃くらいというのを思い出し、お買い上げしてしまいました。

少々高かったのですが、普段は、小型の鍋でもやれば良いかと・・・・
チーズフォンデュなんかが丁度良さそうですね。


コンロにお金をかけてしまったので、鍋と湯煎用の仕組みは、100円ショップで調達です。
鍋に針金をかけて、網を入れてます。

2009年4月25日土曜日

スクロール(2009/4/25)

今日は、スクロールづくりです。

ほぼ、鑿だけで仕上げていきます。



渦巻きの切り込みを入れる時に、丸のみを差し込んでゆくのですが、どうにもこれが苦手です・・・
何度か、鑿をすべらせてしまい、スクロールのエッジの部分を抉ってしまいました・・・

ディマさん曰く、体ごと持っていけば良いということです。
スクロール作りは立ち仕事なので、最後の方になってくると手先だけでやってしまっているみたいでした。

エッジをおとしたら、抉れてしまった処は丁度良い具合になくなりました。

若干、黒ずんでいるのは、スクロールのカーブを下書きしたときに使った鉛筆です。
消しゴムでは消えないし・・・かといってスクレパーは使いたくないし・・・
困ったモノです。

2009年4月5日日曜日

鉋のフラットだし(2009/4/5)

鉋です。

買ったままでは使い物になりません・・・
面が平らではないのです・・・

ただひたすらに、鑢で削ります。
大変です・・・手が臭くなります・・・そこら中、鉄粉だらけです・・・

金工鑢で削ったら、サンドペーパーで平にしてゆきます。

2009年3月28日土曜日

スクロール用テンプレート(2009/3/28)

これから暫くは、(飽きない限り)スクロールづくりです。

スクロールを削り始める前に、せっかくなので、テンプレートを作っていきます。
これがあれば、次回から、スクロールのデザインが楽になるのです。

このお魚さんみたいのが、そうです。

一番端が、26mmです。
一番細い所が、11mmです。

後は、適当にバランスをとるだけです。

台形なのは、ペグボックス側です。
こちらは、25mmですね。

材料は、薄くて、柔らかくて、向こうが透けて見えるのが楽だと思います。


ネック自体は・・・
鉋がけしていきます。

とりあえず、フラットな部分だけ仕上げました。

ディマさんの好みで、ネックはスクレパーやヤスリを使わずに、鑿と鉋だけで仕上げます。
刃物の切れ味で、できが左右されます。

ヤスリを使わないと、綺麗な仕上がりにはならないのですが、ニスを塗ったときに味のある仕上がりになります。
感化されたのかも知れませんが、この作り方が好きです。