2009年2月28日土曜日

ライニングの仕上げと表板の貼り合わせ準備(2009/2/28)

先週終わらなかった、ライニングの仕上げです。

抱えてやっていたら、バイスに挟んだ方が良いとのアドバイスでした。

1台目の時は、股にはさんでやってたましたが・・・
確かに、こちらの方が数倍楽です。
ライニングの木目が素直だと、それこそ一刀でできるのではないかと思う位です。
ただ、ワークベンチのバイスではどうしても削れない部分が出てくるのですが・・・

この後は、ペーパーでならして終了です。


ライニングが終わったところで、ネックに手をつけるかと思っていたら・・・
バロック用のテンプレートがないので、あっさり次週へ持ち越しです。
(この後、お昼休みに紙ベースのテンプレートができあがってました・・・・)


それでは本日はここまで・・・という訳にも行かないので、その次にやろうとしていた、表板・裏板の準備です。
今回、裏板は1枚ものなので後回しにして、まずは表板からです。

いつものように、2枚に開きます。

この時に、木材の端とかにワックスが塗られているので、剥がしてから作業をします。
開いたら、内側をだいたいフラットにします。
(直角をつくる基準にするだけです)
フラットにした面を基準にして、小口を直角且つ平にします。

片側が大体でき、もう片方も調整してゆくぞ~という段階で、STOPが掛かりました。

?と思っていたら、時間的に膠を作って接合まで終わらせる余裕がない状態でした。

またも中断なので、裏板をフラットにしていきます。
こちらは接合しなくても良いので、楽勝と思っていたら、以外のうねっているので肉体労働です。
結局、1時間ではフラットにできずに作業終了でした・・・
(と、いうか、途中で疲れてきた・・・)

今回はバロックバイオリンなので、裏板から指板の材料も取ります。
大きさとしては不足していたので、厚みの余裕があるところから採取します。
これは、フラットにしてからのお話なので、まずは肉体労働を終わらせないと・・・

2009年2月23日月曜日

バイオリンかけ

自宅のバイオリンかけを、だいぶ前に作りました。

年末だったか・・・?
年始だったか・・・?

はっきり覚えてませんが・・・・

本棚と天井の隙間に、箱状のものを組んで、柱を突き出しただけです。
耐加重は7kg。
サイズは180cm。
物理的に、バイオリンだと、6~7台はかけられます。
バイオリンの重さが700g前後なので、問題ないでしょう。

ケースに入っているのは、サイレント・バイオリンです。
これはスクロールがあまりえぐられてないので、かけたら落ちます。
材料仕入れついでに、ホームセンターで買ったフックにケースごとかけてあります。

そこに、真鍮の針金を渡し、ターンバックルで締めあげてます。
あまり締め上げると、柱が折れそうなので、そこそこですが・・・

ついでに、地震が来ても本棚が倒れないというメリット付き!

2009年2月21日土曜日

ライニングの仕上げ(2009/2/21)

先週、膠付けしていたライニングの仕上げです。

洗濯バサミとクランプで針千本と化していた本体を発掘します。
洗濯バサミ×約80個。
クランプ×約50個。
(自宅には60個の選択バサミしかありません・・・仕入&加工しなくては・・・)


今週も又、失敗箇所を発見しました。
C字部分が、一箇所だけ横板より低くなってます。
通常であれば横板ごと削るのですが、このボディーは既にサイズがギリギリです。
相談したところ・・・・結論は先送りです。

まずは、鉋で横板より飛び出ている部分を削ります。
鉋がけの時に、ブロックを割らないように、後で落とす部分を斜めに削っておきます。
最終的には、精密な平出しをするのですが、今は、鉋だけでだいたい平らにしておきます。

C字部分は、C字の内側から外に向かって鉋をかけないと、割れやすいようです…

だいたい平らになったら、今度はライニングを斜めに削ります。
表板・裏板と接する部分を残して、箱の内側を薄くしていきます。
滑らかにすることと、削る時に横板を傷つけないようにすることとがポイントです。

接着の時にはみ出た膠が強敵になりました。
兎に角硬いので、滑らかにならないでガタガタです。
膠部分は、アートナイフを使って切除し、それ以外は普通のナイフで削ります。
後は、曲げた部分は繊維の向きが違っているので、注意が必要です。

結局、半分までで時間切れでした。

【本日の座学】
本当に座学がありました。
自然の成り立ちに基づいた楽器の寸法でした。

説明の為に、四角いバイオリンの絵を書いたのかと思ったら、本当に作った人がいたらしい…
確かに音は大きくなるらしいですが音色は…

この寸法を守ることで、ちゃんと倍音がでる楽器が出来るそうです。
楽器作りが下手でも関係ないそうです。
(ひきあいでガルネリを出していたのが、可笑しかった)

逆に、現在のオールド楽器から寸法を採ると鳴らないらしい…
楽器自体が縮んていたり、修理でサイズが変わったりしているからです。


【放課後】
コースのパンフレット作成ように撮影がありました。

土曜日コースでは2人しか楽器が出来ていないので、半分は僕のです。
オールド仕上げなので、妙に貫禄があります。
そのせいで、目を引くのでしょう…
色んな人が覗きに着ました。

楽器製作以外の人の反応
 「バイオリンって作れるんだ!」と口を揃えて言います。(笑)
 (いやいや、誰かが作ってるから楽器があるんだし・・・)

楽器製作の人の反応
 とりあえず音を出し
 「何作目?」と…

自分では気にいった音がするとは思っていたけれど、どうやらそこそこ良い音がするらしい。
ホワイトバイオリンの時には、ちょっとオーボエっぽいと思っていたのですが、ちょこちょこと修正したり、駒を替えたりしたら女性っぽい高音が良く出る音色になりました。
出来たては、キンキンと高音が強く 音が硬い感じもありましたが、2か月も経つと丁度良い感じです。
(それにしても、好みの音色になったのはどうしてなんだろうか?)

問題は、どうしてこの音がするのかが判っていないとこです。
ディマさんから「40~50台作ると解る」とも言われましたが・・・今のペースだと・・・100歳超えますね。
ストラディバリは90歳位まで作っていたらしいので、実現できるかも知れませんが・・・?
(そんなに長生きできなさそうだけど・・・・)

「2作目は失敗するよ」とも言われてます。
既に、失敗しまくりで、果たして修正し切れるのか?
不安です・・・

2009年2月14日土曜日

ライニング作成(2009/2/14)

先週できなかった、ライニング作成&接着です。

今度のライニングは、柳で作ります。
先週は、横板の修正で終わってしまったのですが、今週分としてライニングの切り出しを少しだけしていました。

まずは、ライニング用の材料を7mm幅で切り出します。
端をまっすぐにしてから、ケビキで印をつけてから、ナイフで切り出します。
(ここでも、まっすぐ!がでてきますねぇ)
柳は柔らかいので、楽勝ですが、ケビキの跡がなんとなくよじれてしまうので、時々鉋で修正をしていきます。

結局、7本分のライニングが取れました。


本体側は、C字の部分だけ、ブロックに切り込みを入れていきます。
これはライニングが差し込まれる部分です。
幅はライニングに合わせて2mm、深さは7mm、奥行きは6~7mm位です。
(当たり前といえば、当たり前ですが・・・)


この後は、ライニングをベンディングアイロンで曲げながら、ぴったり合うようにしていきます。
柳は曲げやすいのですが、熱と力を加えると、痩せるようです。
柔らかい部材の為良く判ったのですが、部材を手で保持するよりも、曲げ道具(薄い金属板)で保持した方が、部材全体に力がかかり、ゆるやかに曲がるようです。
(手で曲げていたら、1本折りました・・・)


両面で、12本曲げたら、膠で接着です。

2回目なので淡々と進めるつもりでしたが、ディマさんが準備ができたら声をかけて、とのこと。
C字部分だけ、お手本がありました。

【ポイント】
(1)溝がわ(ブロック部分)に事前に膠を流し込んでおく
(2)横板がわに、膠を先に塗っておく
(3)ライニングを差し込んだら、金槌で叩き込む

後は、膠が固まる前に、手早くつけて、固定します。

手をベタベタにしながら、洗濯ばさみと、小型のクランプで止めていきます。
隙間がないように、しっかりとつけます。

いつも思うのですが、小型クランプが「ヘル・レイザー」を連想させます・・・



【次回の予定】
(1)ライニングの仕上げ(その1)
 ライニングの内側にあたる部分をスムーズに削ります。
(2)ライニングの仕上げ(その2)
 ライニングの平面だし
(3)・・・・?
 表板/裏板に行くか・・・?ネックに行くか・・・?

2009年2月7日土曜日

横板の修正(2009/2/7)



先週に続いて横板の仕上げ!と考えていたら、横板がずれてくっついていました。


恐らく、クランプの重みでずれてしまったのかと思います。
幅を測ると、何とか31mmとれそうな状態です。

ディマさんに相談したところ、やり直すのは大変なので、このまま進めることに決定。

鉋で大まかに整えてから、平面出しをして行きます。
平面出しの時に、定盤に紙ヤスリを敷いたもので作業をしたのですが、失敗しました。

【状況】
横板が平らにならない。
【原因】
紙ヤスリがくっついていないため。
【対処】
とりあえず、平らにしてみる。

結局の所、斜めに面が出てしまった為、それを平行にするだけです。
当初、31mmのボディ幅の予定が、30mmまで減ってしまいました。

箱としての大きさが不足している部分は、表板と裏板のアーチを大きくすることで対処します。


今日の作業は横板のずれを対処することで終わってしまいました・・・
次週は、ライニングです。
これはエンドピン側。
ずれていた方ですので、微妙に隙間があいています。

こっちはネック側。
一見して、合わせてあるのが判らないくらい・・・