2010年3月27日土曜日

指板の接着(2010/3/27)

本日は、指板の接着をしました。

ネック側を改めて平にし、作ってあった指板を合わせてみると、高さが不足しています。
というか、表板に指板がくっつきそうな感じでした。

まずは、指板を削って、必要な高さが確保できるかどうかを試してみます。
指板の前の方を削り、後ろ側が持ち上がるようにしてみます。
指板の終わりで、15mmを切っています。

これでは、十分な高さが確保できません。

目指すサイズとしては、・・・
指板のエンドで、17mm~18mm
駒の高さが30mmなので、駒まで指板があった場合の高さが25mm


指板とネックの間に、別の材料を挟んで、底上げします。
どこかから、ネックの端材をもってきました。
平面同士の接着なので、1時間で次の作業に移れます。

なんとか、高さが確保できそうなので、面出しをして、指板を接着します。
この面出しがとてもやり難く、スクロールと表板に鉋をぶつけないようにするのが一苦労です。
接着前に測ったところ、指板のエンドで18mm、駒で25mmでした。


持参した、樹脂製のクランプで締めあげています。
指板の保護もマスキングテープで済ましています。
兎に角、クランプが軽いのでとても作業が楽です。

次回は、ナットと駒を作りつつ、ネックの下側を仕上げる予定です。
そろそろ、ニス塗りですかね・・・

 

2010年3月22日月曜日

三連休の製作(2010/3/20-22)

  
三連休です!!

とは言っても、特に予定がある訳ではなく、学校も卒業式のためお休みです。
この間に、遅れている製作を進めることにします。

【第1日目】 パフリング削り(表板)&パテ埋め&溝掘り

先週、膠付したパフリング(表板)は削ってあったので、微調整をします。
パフリングカッターを滑らせてしまった部分が多く、あちらこちらにパフリングに隙間があいています。
膠を埋めてみましたが、結果は芳しくありません。

削れて無くなってしまった部分はもう戻らないので、「木工パテ」の登場です。
速乾性なので、1時間も待てば削れるようになります。
(まぁ、量にも依りますが・・・)

表側ですし、目立つ部分はこれでなんとかします。

続いて、裏側の溝掘りです。
今度は、パフリングカッターを滑らせないように注意しながら、進めていきます。
表板に比べて、木が硬いので、苦労しながら慎重に溝を掘っていきます。

途中で、疲れたので1日目の作業はこれでお終いにします。


【2日目】パフリングの溝掘り(裏板)&パフリングの膠付&削り落し

一昨日に引き続き、溝掘りです。
完璧とまではいきませんでしたが、何とかご愛敬のレベルまでにはいきました。

さっさかと、パフリングを曲げて、埋めていきます。
一気に仕上げようと思っていたのですが、途中で嫁さんから電話が・・・
「晩御飯どうする?」と・・・
冷蔵庫をのぞくと、鶏肉とトマトがあるので、鶏肉のトマト煮を作ることにしました。

丁度半分までパフリングを曲げていたので、この部分だけ先につけてしまうことにします。
晩御飯を食べている間に膠も乾くし丁度良いかと・・・
残りは、元気があれば晩御飯後に、なければ翌日に、と考えながら中断することにします。


鶏肉のトマト煮を美味しく頂いた後、作業再開です。

残りのパフリングを曲げて、膠付です。

先週は失敗しましたが、今回はスムーズに行きました。

パフリングを曲げる時のポイントとしては次の3つ。

(1) パフリングの端は使わない
⇒端を曲げると、パフリングが分解します・・・
 先週の失敗は、これでした。

(2) 一度曲げたら戻さない
⇒戻すとパフリングが分解します・・・
 曲げる角度を見きって、必要且つ十分なだけ曲げます。
 多少、曲がりが浅くても、溝に入れてしまうので何とかなりますしね。

(3) 高温で一気に曲げる
⇒もたもた曲げていると、パフリングが分解します
 アイロンの温度を最高にして、一息で曲げます。

今回の失敗
欠けています。

パフリングピッカーで引っかけてしまいました。
原因は、パフリングカッターが入らないところは、普通のナイフで切っていったのですが、微妙に幅が狭かったようです・・・
ピッカーで底を掬いながら進めていったら、刃ではないところがあたって抉れていました・・・

これもパテでしょうか?
来週、先生と相談することにします・・・


【3日目】サドル作り

バロック用のサドルを作ります。

まずは、材料を削ります。
30mm位に切り出した材料を直角に削っていきます。

本当は、象牙を使いたいところですが、バッファローの角で代用します。
いつもの通り、真直ぐ&直角です。

まずは、電動糸のこで、大まかに削り出した後、鑢で真直ぐ&直角にします。

ここまでは何も考えずにできたのですが、サイズが判りません・・・
いきなり調べものです。

物の本(The Art of Violin Making)にバロックバイオリンのサドルの記述がありました。
それによると・・・
「The baroque tailpiece was raised by the tailgut itself, and the saddle, often of ivory or bone, did not need to be above the level of the surrounding edgework.」

どうやら、バロックのテールピースはテールガットで浮くので、サドルを高くしなくても良いと書いてあります。

高さは判ったのですが、幅が判りません・・・

挿絵を見ると、テールピースの幅とサドルの幅がほぼ同じになっています。

隣に、モダンバイオリンのサドルの絵もありますが、こちらは明らかにテールピースより高く大きくなっています。
自分の楽器などと見比べてみると、挿絵の比率はそのまま信じて良さそうです。

小さめに作っておけば、後で大きくする(大きなサドルと交換する)こともできるので、小さめのに作ることにします。
高さは、表板のエッジよりも微妙に高く、幅はテールピースと同じにします。
機能的にはテールガットの幅よりも少し大きければ何でも良いはずです。

念のため、テールピースを楽器にあてがってみると、駒の高さあがあるので表板とテールピースがあたることもなさそうです。

まずは、材料の切り出し。

続いて、表板にサドルがはまる切り込みを入れます。
パフリングまで削ります。
合わせ目を失敗していたので、丁度判らなくなりました。

サイズ合わせをしてみると・・・
幅は丁度良いのですが、出っ張りが大きすぎます。
楽器につけてから削るのはやり難いので、先に小さくします。
もう、電動糸のこは使えない(手を切る)ので、小型の鋸できりました。

膠でつけて、仕上げていきます。
パフリングを付けた残りの膠が、丁度良い量残っていますので、これを使います。

暫く手で押さえて、落ち着いた所で、お買いものへ出かけます。
前回は、「二度と外さない」のでボンドでつけましたが、今回は外すかもしれないので膠です。


乾いた位で、削って仕上げます。
ナイフや鑢で荒削りをしながら仕上げていきます。

サドル部分だけを削るのが、とてもやり難いです。
結局、紙やすりが一番楽でした。
手前の白っぽくなっているのは、模様です。


微妙に高さを出しました。
紙やすりは#240⇒#400と番手を上げながら整え・・・
最後は#800で磨きを入れたら、良い感じになりました。


次回は、指板の接着と、ナットですかね。
指板を付けたら、乾くまで何もできないかも・・・・

そろそろ、晩御飯なので作業はこれで切り上げることにします。 

2010年3月14日日曜日

溝掘り&パフリング入れ(2010/3/14)

なんとなく、バイオリン作りを進めてみました。

溝掘りですが、だいたい3時間くらいでしょうか・・?
途中で、パフリングカッターを滑らせてしまった箇所があり、幅広の溝になっている部分があります。
膠付の時にも、片方のC字の部分のパフリングがバラバラになってしまい、あわてて作りなおしました。

パフリングのチリがあっていませんが、どうしようもないので・・・


膠が乾いたら、飛び出ている部分を削り落します。


来週は、裏側をやることにします。
 
 

2010年3月13日土曜日

パフリングの溝掘り(2010/3/13)

先週膠付した表板も、無事くっつきました。

ので、パフリングの溝掘りです・・・


溝掘りの前に、全体のアウトラインを仕上げます。
バランスを見て、全体を整えてから、エッジの部分を丸く仕上げます。

それが終わったところで、溝掘りに入りますが、今回は自分のパフリングカッターの刃を仕上げるところから始めました。

結局、ほんの少し溝掘りをしたところで、時間切れでした。
(そういえば、遅刻もしたんだった・・・)

おまけです。

次回は2週間後なので、その間に少し進めておくことにします。

2010年3月6日土曜日

箱閉じ(2010/3/6)

先週に引き続き、表板を接着しました。

と、その前に、バスバーを仕上げます。
流石に、手垢がついたバスバーのままでは・・・と思っていましたが、その通りの指摘でした。

加えて、バスバーの丸みをもう少し尖がった形にした方が良いとのこと・・・

バスバーを整形しなおしたら、表板の接着と流れていきますので、まずは、ブロックの小口に膠塗り。
今回は、裏板よりも緩めの膠です。
膠を染み込ませたら、すぐに指先で均しておきます。



膠が乾くのを待っている間に、バスバーを仕上げます。
作成途中に書いた、文字や線も可能な限り消して掃除をしましょう。


いよいよ、表板の接着です。

が、その前に、魂柱が立つ付近を、少しだけ均しておきます。
サンドペーパーを軽くかけた後、サンドペーパーの裏側で擦っておきます。
そうすることで、魂柱立てが少し楽になるそうです。



例により、パレットナイフで膠を刷り込んで、圧着です。
後は、来週まで放置です。
今日は、本体は作業できません。


何をしても良いのですが、テールピースを仕上げます。

まずは、サイズなどの確認を・・・
弦を通す穴は、実際の弦から採寸しました。

完成した状態はこれです。
テールピースの角は、全て面取りしてあります。
裏側は軽く、アーチをつけてみました。


穴を開ける時に、机まで貫通させてしまいました。
ついでにそちらも、速効で修理し、証拠隠滅しておきました。


次回は、サドル&ナットとパフリングです。
バロックなので、サドルは小さめの方が、カッコ良さそうです。