2009年2月21日土曜日

ライニングの仕上げ(2009/2/21)

先週、膠付けしていたライニングの仕上げです。

洗濯バサミとクランプで針千本と化していた本体を発掘します。
洗濯バサミ×約80個。
クランプ×約50個。
(自宅には60個の選択バサミしかありません・・・仕入&加工しなくては・・・)


今週も又、失敗箇所を発見しました。
C字部分が、一箇所だけ横板より低くなってます。
通常であれば横板ごと削るのですが、このボディーは既にサイズがギリギリです。
相談したところ・・・・結論は先送りです。

まずは、鉋で横板より飛び出ている部分を削ります。
鉋がけの時に、ブロックを割らないように、後で落とす部分を斜めに削っておきます。
最終的には、精密な平出しをするのですが、今は、鉋だけでだいたい平らにしておきます。

C字部分は、C字の内側から外に向かって鉋をかけないと、割れやすいようです…

だいたい平らになったら、今度はライニングを斜めに削ります。
表板・裏板と接する部分を残して、箱の内側を薄くしていきます。
滑らかにすることと、削る時に横板を傷つけないようにすることとがポイントです。

接着の時にはみ出た膠が強敵になりました。
兎に角硬いので、滑らかにならないでガタガタです。
膠部分は、アートナイフを使って切除し、それ以外は普通のナイフで削ります。
後は、曲げた部分は繊維の向きが違っているので、注意が必要です。

結局、半分までで時間切れでした。

【本日の座学】
本当に座学がありました。
自然の成り立ちに基づいた楽器の寸法でした。

説明の為に、四角いバイオリンの絵を書いたのかと思ったら、本当に作った人がいたらしい…
確かに音は大きくなるらしいですが音色は…

この寸法を守ることで、ちゃんと倍音がでる楽器が出来るそうです。
楽器作りが下手でも関係ないそうです。
(ひきあいでガルネリを出していたのが、可笑しかった)

逆に、現在のオールド楽器から寸法を採ると鳴らないらしい…
楽器自体が縮んていたり、修理でサイズが変わったりしているからです。


【放課後】
コースのパンフレット作成ように撮影がありました。

土曜日コースでは2人しか楽器が出来ていないので、半分は僕のです。
オールド仕上げなので、妙に貫禄があります。
そのせいで、目を引くのでしょう…
色んな人が覗きに着ました。

楽器製作以外の人の反応
 「バイオリンって作れるんだ!」と口を揃えて言います。(笑)
 (いやいや、誰かが作ってるから楽器があるんだし・・・)

楽器製作の人の反応
 とりあえず音を出し
 「何作目?」と…

自分では気にいった音がするとは思っていたけれど、どうやらそこそこ良い音がするらしい。
ホワイトバイオリンの時には、ちょっとオーボエっぽいと思っていたのですが、ちょこちょこと修正したり、駒を替えたりしたら女性っぽい高音が良く出る音色になりました。
出来たては、キンキンと高音が強く 音が硬い感じもありましたが、2か月も経つと丁度良い感じです。
(それにしても、好みの音色になったのはどうしてなんだろうか?)

問題は、どうしてこの音がするのかが判っていないとこです。
ディマさんから「40~50台作ると解る」とも言われましたが・・・今のペースだと・・・100歳超えますね。
ストラディバリは90歳位まで作っていたらしいので、実現できるかも知れませんが・・・?
(そんなに長生きできなさそうだけど・・・・)

「2作目は失敗するよ」とも言われてます。
既に、失敗しまくりで、果たして修正し切れるのか?
不安です・・・

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